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食べる 描く 読む 女

よく食べ、よく描き、ほどほどに読み、たっぷり眠る動物好きなOLの日記

読んだ本

金曜の夜、お風呂に入りながらだらだら本を読んでいると本当に幸せを感じる。

のぼせないように短篇か、難しい本か、詩を読むことが多いのだけど、今回はこれ。

 

立原道造詩集 (岩波文庫)

立原道造詩集 (岩波文庫)

 

 

詩って別にちゃんと理解できなくても、「あぁなんか良いなぁ」と感覚で読めるところが良いところだなと思う。それが正しいかどうかはともかく、詩の懐の深さは好きだ。

あらためて読んだら、立原道造って今の私と同じ年で亡くなったのね。(26歳)もうちょい上だと思ってたから、とてもびっくりした。こうして著名な人たちの年齢を超えていくのかと思うと、複雑な気分。
印象的というか、ハッとした詩があったのでご紹介。

ある日 悲哀が私をうたはせ

否定が 私を酔はせたときに

すべてはとほくに 美しい

色あひをして 見えてゐた

 

涙が頬に かわかずにあり

頬は痛く ゆがんだままに

私はそれを見てゐたのだが

すべては明るくほほゑむかのようだつた

 

たとへば沼のほとりに住む小家であつた

ざわざわと ざわめき鳴つて すぎて行く

時のなかを朽ちてゆく あの窓のない小家であつた・・・・・・

 

しかし 世界は 私を抱擁し

私はいつしか 別の涙をながしてゐた

甘い肯定が 私に祈りをゆるすために

(「午後に」より)

 なぜかドキッとしたのは、すぐにセンチメンタルな湯船に浸かって自分を許す私をよーーく分かっているからなのだろうな。

ただその日の気分で読み方が変わるのだろうなとも思うので、それもまた詩の良いところなのでしょう。多分。