食べる 描く 読む 女

よく食べ、よく描き、ほどほどに読み、たっぷり眠る動物好きなOLの日記

読んだ本など

すっかりご無沙汰してます。引き継ぎなどでバタバタしていて、ちゃんと文章が書けず…でも本は読んでました。高校以来のスピードで、積読を消化中。

話す写真 見えないものに向かって

話す写真 見えないものに向かって

人から勧められて。写真家って、言葉の人だなぁと思う。アラーキー森山大道のエッセイも面白いし、決してビジュアルだけの人たちではないのだなと。写真を見る視線が途端に変化する。鑑賞者の心情をまるきり見透かされていそうで、読みながらドキドキした。
新しい意味の生産を心がける者たちは、常に「王様は裸だ」と叫ぶ子供の側に立たなくてはならない。

火山のふもとで

火山のふもとで

ずっと気になっていた本。しかし、だんだんこうした淡々として、生活感があまり感じられず、でもやることはヤッてるみたいな小説が苦手になりつつある。酷く雑な表現だけど。ドームの中で庇護されているような雰囲気。普段騒々しく忙しない中に身を置いているからなのだろうか。

宇宙飛行士オモン・ラー (群像社ライブラリー)

宇宙飛行士オモン・ラー (群像社ライブラリー)

読み終えた後の酩酊感が何かに似ていて、映画の「メメント」を見た後みたいだと思う。(あくまで個人的な感想です。)次々と視点が変わって、一体何がどうなってるのか後半から大混乱。でもこれは面白い。気持ちよく酔える内容だ。
ときおり、自分はいまもう少しでわかりそうなところに立っていると感じることがあった。だが最後の一歩を踏み出そうとすると、きまってそこもう少しのところに立っていた「自分」が消えてしまうのだった。

ギケイキ:千年の流転

ギケイキ:千年の流転

実は初町田康。めちゃめちゃもめちゃめちゃ。好き嫌いが分かれそうなテンションではあって、最初は違和感しかなかったのだけど、私の場合慣れるのが早かった。面白い。でも4巻まで続くって!!果たして読めるのか、自分。

ヒューマン・ステイン

ヒューマン・ステイン

強烈に重たく、強烈に悲しくなった。でも読みながら溢れた思いや考えは、たぶん忘れることはできないのだろう。それくらいに印象的だった。ふとしたキッカケで地位も名誉も失った大学の老教授が、30代で文字の読めない用務員の女性と不倫する…というと身も蓋もないのだけど、世間のバッシングや理不尽から逃れるように2人がセックスに溺れる様は滑稽で、子供みたいで、他者が否定することなんて絶対にできない。もちろん恋愛の話だけではなく、果てしなく広がる差別の話でもあった。人種、性別、国、すべてを引っくるめた違い。「この登場人物が幸せかどうかなんて、私には一生わからないのだろうな」と思う。フィクションだから当然だけど、自分の予想なんか当たっちゃいないのだろうということに、そこはかとなく寂しさを感じたのは本当に初めてだった。それくらい入れ込んだわ……。
私がなぜこの世に生きているのか知りたい? 何のためなのか? それはこのためなの。あなたがここにいて、私があなたにこれをしてあげるため。

袋小路の男 (講談社文庫)

袋小路の男 (講談社文庫)

『イッツ・オンリー・トーク』しか読んだことがなかったのだけど、これは良い話だねぇ。恋っていいなぁと思う。お互い好いているけど、少しでも距離感を誤ったら壊れてしまいそうな危うさがたまらない。そんな関係って、たぶん恋人を作る以上に憧れるのでは。
手をとって、包んでしまいたかった。弱った頭も、痩せた体も抱きしめてしまいたかった。けれどそれは「してあげること」だから許されない。限りなく似ているのに、違うことだから。そうしないから、私はここにいられるのだ。
改めて見ると、結構読んだかもしれないなぁ。でももう少しペースを上げたいかも。